小児急性虫垂炎の画像診断

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小児急性虫垂炎を疑った時の画像検査は?

小児で急性虫垂炎が疑われるときには画像検査を用いて急性虫垂炎の確定診断をつけます。成人の場合には基本的に造影剤を使ったCT検査で確定診断をつけることがほとんどですが、小児の場合には放射線被爆の問題から腹部エコーが第一選択として推奨されています。膿瘍を形成している場合やエコーでははっきりとわからない場合には、造影CTを撮影することもあります。腹部レントゲン検査はほとんど情報が得られないため、急性虫垂炎の診断のために行うことはありません。

腹部エコーの所見は?

基本的に圧痛が最も強い部分にエコーを当てて虫垂を探します。主に確認するポイントは以下の3点です。
1. 虫垂径
小児の場合には、6mm以上を虫垂腫大と取ります。また虫垂を圧迫した時に潰れないというのも大事な所見です。虫垂内に糞石が確認できることもあります。
2. 壁構造
正常虫垂では壁構造がしっかりとしていますが、虫垂炎初期では壁構造が不整になり、重症の場合には壁構造が消失します。
3. 壁の血流
虫垂炎初期では血流が亢進しますが、重症になると逆に血流がなくなります。

以上のような情報を頼りに急性虫垂炎の診断をしています。その他にも急性虫垂炎に伴う腹水貯留や腸閉塞の有無などもエコーで確認できます。

腹部造影CTの所見は?

一方でCTを撮影した場合には、同様に虫垂径6mm以上が虫垂腫大の基準になります。糞石の有無や穿孔の有無、膿瘍形成の有無も確認します。また、虫垂壁の造影剤の染まりを見ることである程度の重症度を確認することが可能です。当然のことながらエコーの所見と同様に腹水貯留や腸閉塞の有無も確認できます。

まとめ

小児急性虫垂炎を疑う時にはまず腹部エコー
どうしても判断が難しい場合には腹部造影CTを撮影
です。参考にしてください。

〈参考〉
・エビデンスに基づいた子どもの腹部救急診療ガイドライン2017
・標準小児外科学第7版

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自由に生きる小児外科医

自由に生きる小児外科医

都内の病院に勤務している小児外科医。まだまだ修行中ですが、子どもたちの助けになるべく日々奮闘中。詳細はプロフィールをご覧ください。
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