初期研修病院の選び方

医師人生のスタートである初期臨床研修。将来進む診療科を決めることや医師としての土台を作る2年間として非常に重要です。誰もが悩む初期研修病院の選び方について書きました。
初期研修を希望する学生さんが来られた時にされる質問はだいたいこんな感じです。
「当直って月に何回ありますか?」
「住む場所はどんな感じですか?」
「受け持ちの患者さんって何人くらいですか?」
「手技はたくさんできますか?」
中には慣れている人であれば、
「この病院の良くないところを教えてください。」
という質問を投げかけられることもあります。なかなか鋭い質問です。
そのような疑問に少しでも答えるべく、初期研修病院の選び方について書いていきます。最初に一つお伝えしておきますが、どの病院で初期研修をするにせよ、最終的にどのような研修ができるかどうかはどこの病院にいくかよりも本人の努力の方が大事だと思います。ただ、医師としての最初の2年間を過ごす場所であり、医師としての心構えや基礎を身に付ける場所です。よく考えて決めることをお勧めします。この記事に書くことはあくまで個人的な意見なので参考程度にしてください!
初期研修病院を決める際に参考にすべき点は以下の5点です。
①大学病院か市中病院か?
②主治医制か当直医制か?
③当直の体制について
④将来の志望科を見れる環境か?
⑤給料や立地などハード面について
①大学病院か市中病院か?
最も多く議論になる点であり、毎年厚生労働省が大学病院、市中病院に行った研修医がそれぞれ何パーセントと統計を出しているほどです。したがって多くの学生が気にするところではないでしょうか。最近はたすき掛けのプログラムを持つ大学病院も多くなってきたので、大学病院+市中病院といういいとこ取りをできるプログラムも多いようです。大学病院は担当患者の数は少なく一つ一つの症例を突き詰めて勉強していける環境である一方で、市中病院は救急患者も多く、いろいろな経験をできるのではないでしょうか。それぞれ長所、短所があるので自分の性格や希望と相談して決めましょう。
②主治医制か当直医制か?
あまり気にすることがない人が多いですが、非常に重要な問題です。主治医制は担当患者は夜間休日でも基本的に主治医が対応するような方法です。昔はほとんどの病院が主治医制でしたが、医師の働き方の変化もあり、主治医制の病院は少なくなりつつあります。一方で当直医制は夜間休日は基本的に当直の先生に対応をお任せする方法です。自身は主治医制の病院で育ってきたのですが、夜間休日でも院外コールがあるので非常に忙しくなります。一方でその患者さんのことをすべて把握できる上に非常に親密になれます。今は当直医制の病院で働いているのですが、主治医制の方が忙しかった分、勉強になることが多かったと感じています。病院見学の際にどちらの方法を採用しているのか聞いてみましょう。
 
③当直の体制について
初期研修医が活躍できる場所の一つとして当直があるのではないでしょうか。救急当直と病棟当直がありますが、救急外来での当直が最も研修医が成長できる場所であり、度胸を付けることができる場所です。実際に当直を見学させてもらうのも一つの手かもしれません。希望する病院の当直体制はしっかりと確認しておきましょう。
 
④将来の希望科を見れる環境か?
みなさん何かしら将来の志望科を考えていると思います。初期研修のローテーション中に志望科が変わることはよくあります。実際に働きだすと学生時代と視点が変わり考え方も変わってしまうことがあるためです。そのようなことに備えて初期研修中に一度は志望科を見ることのできるローテーションが可能な病院で研修するべきだと思います。
 
⑤給料や立地などのハード面
家庭の事情や奨学金の関係か初期研修先の場所がある地域に限られる人がいるかもしれませんし、給料は最低いくらなど金銭面を気にしている方も多いと思います。自分はと言えば、その土地に住んでやっていけるのかを一つの基準にしていました。
以上が個人的に思う初期研修先を選ぶ5つのポイントです。是非参考にしてください。
ところで、初期研修医の最大のメリットとは何でしょうか?いろいろな科を回ることができることが最大のメリットだと考えます。後期研修医になってしまえば、希望で関連する科を回らせてもらえることもありますが、何かと気を遣ってしまいます。各科をローテーションできる初期研修医のメリットを十分に生かせる研修先を選びましょう。
 
最後に自分自身は田舎の市中病院で初期研修を行いました。いろいろな手技をさせてもらえる上に受け持ちの患者さんも多く忙しかったですが、非常に勉強になりました。医師としての最初の2年間を過ごすことができて今でもよかったなと思っています。それぞれ考えるところはあると思いますが、自分の納得のいく研修病院を探してみてください!
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自由に生きる小児外科医

自由に生きる小児外科医

都内の病院に勤務している小児外科医。まだまだ修行中ですが、子どもたちの助けになるべく日々奮闘中。詳細はプロフィールをご覧ください。
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