【論文】心筋梗塞の6つの分類とは?

NEJMのreview articleはいつもわかりやすく、いろいろな疾患の勉強をさせてもらっています。今月のNEJMに急性心筋梗塞に関するreview articleがありました。このreview articleによると心筋梗塞の国際分類(universal definition)では、6つに分類されると書いてあります。2012年に発表された以下の論文が引用されていました。あまり深くは考えたことはなかったのですが、ざっくりと分類すれば、CK-MBを診断に使うものがWHO分類、トロポニンを使うものが国際分類(universal definition)みたいです。
Thygesen K, Alpert JS, Jaffe AS, et al. Third universal definition of myocardial infarction. J Am Coll Cardiol 2012; 60: 1581-98.

type 1:アテローム血栓症による心筋梗塞
最も多いタイプで、アテローム血栓症が原因となる心筋梗塞です。

type 2:需要と供給のミスマッチに伴う心筋梗塞(アテローム血栓症の結果ではないもの)
冠動脈の攣縮や内皮細胞の障害などが原因となる心筋梗塞です。

type 3:バイオマーカーの変化を確認できない心筋梗塞による突然死
心筋虚血を示唆するような胸痛などの症状がある場合、もしくは新規の心筋虚血を示唆する心電図所見が推測される場合に、症状が早く進行し突然死をきたした患者がこの分類に当たります。症状の進行が早いためバイオマーカーの変化を確認できない、という分類になっています。

type 4a:PCIに関連する心筋梗塞
type 4b:冠動脈ステント内血栓に関連する心筋梗塞
type 5:CABGに関連する心筋梗塞

これらはPCIやCABGに伴う合併症のカテゴリーです。PCIやCABGでは、治療の過程で様々な損傷が心筋に起こっており(結果として治療後にはトロポニンなどのバイオマーカーが上昇することが多い)、それらが心筋梗塞の原因となることがあります。

以上が国際分類(universal definition)での心筋梗塞の分類です。思い返せば、PCI後やCABG後にはトロポニン上昇はほとんどの症例で経験してるような気がします。理由がはっきりとしてすっきりしました。是非参考にしてください。

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自由に生きる小児外科医

自由に生きる小児外科医

都内の病院に勤務している小児外科医。まだまだ修行中ですが、子どもたちの助けになるべく日々奮闘中。詳細はプロフィールをご覧ください。
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