小児の意識レベル評価 ~JCS~

小児救急

JCSとは?

小児の意識レベル評価の方法の1つとしてJCS(Japan Coma Scale)があります。もともとは成人用に作られた指標で、成人のJCSについては多くの方が理解されていると思います。それでは、自分の状態についてうまく言葉で表現できない小児ではどのように評価すればよいのでしょうか?名前や生年月日などがしっかりと言える状態ではない小児に対してもJCSが作成されています。

JCSは大まかにはⅠ(刺激なしで覚醒している状態)Ⅱ(痛み刺激で覚醒する状態)Ⅲ(痛み刺激でも覚醒しない状態)の3段階に分けられますが、それぞれがまた3段階に分けられます(3-3-9度方式と呼びます)。分類については成人と同様ですが、それぞれの項目が成人の評価方法と異なっており、以下の表が小児におけるJCSの評価方法です。数字が少ない方が軽症、数字が大きくなると重症になります。

JCSの表示方法

JCSで評価をした際には表示方法が決まっています。たとえば、上記の表の「呼びかけで開眼して振り向く」に当たる意識レベルの際にはⅡ-20と書きます。同様にⅠ-3やⅢ-100などと表示します。なお意識が清明の場合には表には記載していませんがⅠ-0となります。

その他の意識レベル評価の方法

その他にもより簡便に意識レベルを評価するAVPUやGCS(Glasgow Coma Scale)などがあります。これらの評価の方法については以下の記事を参考にしてください。

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